川原歯科医院 | KAWAHARA Dental Clinic



インフォメーション


症例発表会2014

2014年11月25日

日時:平成25年11月9日 (日)9:00-16-30
会場:川原歯科医院

プログラム   

「歯科医療を考える」

司会:山崎泰文(川原歯科医院)

第1部
9:00-10:30
「歯科医療とはなにか?我々はなにを目指すのか?」    川原歯科医院 川原博雄
第2部
10:30-11:30
「豊永歯科クリニックの診療取り組みについて」 豊永歯科クリニック 豊永達洋
「理念に基づいた変革と組織作り~受付の5Sについて~」 きりの歯科クリニック 桐野晃教 富田咲 池尻翔子
「マニュアルを使った新人育成について」 きりの歯科クリニック 青山麻実 島田加奈 下藪千夏

昼食11:30-12:30
第3部
12:30-13:30
「急速破壊性歯周炎について」            川原歯科医院 三宅恵奈
「ブラキシズム」                    川原歯科医院 田村絢子
第4部
13:30-14:30
「生活習慣にアプローチを試みた重度歯周炎の一症例」 きりの歯科クリニック 住友文美
「患者さんとの関わりによって歯科衛生士としての誇りが持てた症例」 きりの歯科クリニック 平野麻衣子
「患者さんと一緒に治した重度歯周疾患症例」   きりの歯科クリニック 中西 美加
第5部
14:30-15:30
「乳幼児の口腔機能と心身の成長過程について」      川原歯科医院 山田沙由梨
「永久歯の歯数異常に関する調査」          川原歯科医院 赤栩美穂
第6部
15:30-16:10
「歯周外科により骨が再生された重度慢性歯周炎」   きりの歯科クリニック 笠井三由季
「患者さんに寄り添い、人生を大切に思う歯科医療を目指して」 きりの歯科クリニック 中山亜由加

研修会にあたって

川原歯科医院 川原博雄

今年もこの時期に多くの方にお集まりいただき、4回目となる症例発表会を開催することができました。参加していただきました皆様に厚くお礼申し上げます。昨年までは歯科衛生士の発表の場として開催していましたが、今年は、昨年までとすこし趣旨を変えて、診療所の取り組みについてのパートも設けました。そして、タイトルとして、「歯科医療を考える」といたしました。本来、歯科医療は患者のためにあるのですが、慌ただしい日々の診療の中で、本来の目的を見失いがちになります。生涯にわたる口腔の健康のために、我々が行っている診療が本当に患者のためになっているのか、そもそも患者利益とは何か、そのために我々は何をするのか、多くの発表を聞きながら毎日の診療を振り返ってみたいと思います。

今までの歯科医療は、「早期発見、早期治療」をベースにしていましたが、歯科疾患実態調査を見る限りでは、54年間全く国民の口腔内状況は変わっていないことがわかります。しかしながら、2004年にアクセルソン博士が出された論文で、定期的なメンテナンスにより、う蝕も歯周病も予防できることが実証されました。また、ボークラッセ博士も、修復補綴治療では限界があり、メディカルトリートメントモデル(医療の観点を組み込んだ歯科医療)を推奨しています。我々は、メンテナンスを中心とし、メディカルトリートメントモデルに則った、科学的根拠に基づいた歯科治療により、「生涯にわたる口腔の健康」という患者利益を達成できると考えています。そして、その歯科医療の結果を評価し、アップデートすることにより、総合力をたかめて、診療方針の達成をめざしたいと考えています。

研修会風景

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スタッフの感想

原亜由実

今年の症例発表会も各医院の取り組みや、歯科医師、歯科衛生士、受付等それぞれの意見が聞けて、とても良かったと思います。川原歯科医院からは、院長はじめ四人の先輩方の発表がありました。院長のプレゼンを正式にみるのは初めてだったので、とても楽しみにしていました。もちろん私にとってはあたりまえの内容でしたが、今回参加した人たちだけでなく一人でも多くの人にみて、いろんなことを感じて考えてもらいたいと強く思いました。先輩方のプレゼンはミーティング時にもみたことがありますが、堂々としていてやっぱり格好よかったです。どの医院の発表も歯科のプロとして、患者さんと向き合って、いろんなことを考え、努力して、一生懸命作り上げたものなんだろうなと思いました。また、それを人にみてもらい、いろんな意見やアドバイスをもらうことによって自分なりの考えも広がるだろうし、症例発表会はとても良い機会だと思います。遠くからお越しいただいたみなさん、ありがとうございました。今回私の発表はありませんでしたが、次回のために準備を進めていこうと思います。

谷昇子

私は初めて症例発表会に参加しました。他の歯医者はどんなことをしているのかな?とか、衛生士はどんなことを発表するのかな?など楽しみにしていました。発表を聞いて私がまず思ったことは、他の発表者と比べて川原歯科の発表者はプレゼンはもちろんですが、どんなことを聞かれても適切に答えていて質疑応答がとても上手だなと思いました。それと、歯を残すことに力を入れているところでも歯医者によって考え方が違うことを知りました。考え方が違っていたら、残存歯の残し方やhopelessの基準、治療の進め方に違いがあるんだなと感じました。でも、最後に発表してくれた豊永歯科の発表はPhotoやデンタルも上手でとてもわかりやすかったです。25年間メンテを受けていた人の症例には驚きました。3か月おきに来てもらうだけのメンテではなく、しっかりと歯石を除去したり、プラークを除去し患者指導もしっかりとしていかなければメンテの意味がないのだと分かりました。そのためにも先輩に教えてもらいながらたくさん勉強し知識や技術を身につけ患者さんの口腔の健康に携われるようになりたいと思いました。

吉永あゆみ

4回目の症例発表会ですが、今回も県内、県外から多くの方にお越しいただき、それぞれの歯科医院での取り組みや考え方を聞けてとても充実した1日になりました。きりの歯科クリニックでの取り組みで発表されていた事の5Sで仕事を単純化し効率を上げる事や、在庫管理を必要最低限にする事、マニュアル作りなどは共感できました。特にマニュアル作りの部分では、川原歯科医院でもマニュアルや手順書を作成してからスムーズに仕事ができるようになったので、作成するのは大変ですが1回作っておくととても活用できます。きりの歯科クリニックのマニュアルはとても細かく作られているようだったので、川原歯科医院での手順書の更新の時に参考にしたいと思いました。そして、今回の発表会ではデータの重要性やリスクマネジメントの大切さを改めて感じることができました。また、4回目の発表会ということもあり、川原歯科医院のスタッフみんな自信をもって堂々と発表していたので、とてもかっこよかったです。

伊庭裕子

症例発表会に参加して、医院によって取り組みや考え方は違いますが、共通している事は「患者さんの口腔の健康を守りたい!」という想いです。そして今回強く感じた事は、予防という形で口腔の健康を第一線で守っているのは歯科医師ではなく、歯科衛生士だという事です。治療をするのは歯科医師の仕事ですが、治療をしなくてもいい口腔内を作る事が出来るのは歯科衛生士だからです。患者さんの口腔の健康を生涯に渡って守っていく。目の前の患者さんの事だけで無く、家族の事も考えアプローチしていく。口腔内の事だけで無く、その患者さんの全身の状態や生活の事までを考え、寄り添い共に進んでいく。私の周りにいる衛生士は、そんな強い想いを持ったプロフェッショナルばかりです。大変な事も沢山あると思いますが、衛生士の仕事は、本当に素晴らしい仕事だと思います。今日一日色んな症例を聞いて私は、明日からも予防部の衛生士から預かった大切な患者さん達が安心して治療を受けてもらえるように考え、行動し、院長と一緒に口腔機能を改善して予防部へ戻す!そして、メンテの途中で何かトラブルが起こって来院された時などは担当の衛生士へ報告、連絡を行い患者さんの状況が把握出来るようにアシストする!川原歯科医院での自分の役割をしっかりと理解して、一緒に働くスタッフや患者さんから信頼してもらえるように頑張っていきたいと改めて思いました。ただ歳をとっていくだけではなく、少しでも多く誰かの役に立てる人間になりたいと思っています。今日、私が一番嬉しかった事は、今回衛生士学校の先生達が参加してくれた事です。実際、臨床の現場で色々悩み、想い、患者さんの事を一番に考え一喜一憂する衛生士達の姿は本当にカッコイイので、これから衛生士として成長していく生徒さん達に、衛生士の仕事は治療のアシスタントだけでなく、本来の衛生士としての役割はどういう事なのか、衛生士業務の重要性、衛生士という仕事の素晴らしさ等を伝えてもらえたらいいなぁと思いました。

山田沙由梨

症例発表会の開催が4回目で、自分が発表するのも4回目だったので、初めに比べ医院以外の方の前で発表することにも少しずつ慣れてきたように思います。質問されても、日常の衛生士業務などについては、自信をもって答えることができるようになってきました。発表するのは嫌だなと思ったり、トピックプレゼンテーションを作るときにも何をテーマにするかすごく悩んだりするのですが、毎年毎年発表後にはそんな思いも消えて、発表して良かった、自分の自信になった、また来年も頑張ろうと思えます。 きりの歯科とは、少し方向性が違うところもあるように思いましたが、それぞれのやり方ですごく頑張っていると思いました。また、上から目線になるのですが昨年より口腔内写真の規格性が少し良くなっていると思いました。他院のプレゼンテーションを聴くのは、勉強にもなるし、新しい発見もあります。また、川原歯科医院の方向性や、私たちが日々やっていることは間違っていないと再確認することができました。来年は、自分の発表が今年よりまた成長できたものにしたいです。また、後輩たちの発表も楽しみです。

馬場朱里

今回来ていた歯科医院はみな“患者さんの口腔の健康を守る”ことだと思いますが、同じ目的でも様々な考え方があるのでいろんな人の考え方を聞き学ぶことができてとてもいい刺激になりました。院長のプレゼン聞くのは初めてで前々からとても楽しみにしていました。今まで聞いたことのある内容ではありましたが、院長のプレゼンや話しを聞くともっと頑張らないかん!という思いが溢れてきます。妹の友達も今回参加していたのですが、帰り際に笑顔で来て良かった。と言ってもらえたことが嬉しかったです。川原歯科医院でも4人の衛生士さんの発表がありましたが、毎日多忙な中スライドを作成するのは大変だったと思います。しかしどの症例も見ている私たちにとってとても分かりやすい内容で、症例作りから内容までいろいろと勉強させていただきました。また堂々と発表している先輩たちの姿は本当にかっこよかったです。きりの歯科の発表では今まで苦労してきたことやそれをどう解決していったかなど詳しく話して頂き、スタッフの意識を変えることは大変だったと思いますが、きりの先生の思いや目指す方向性が“理念”に込められそれをみんなで共有しながら医院全体が進化し続けることはすばらしいなと思います。また衛生士さんの症例では中等度から重度の難しい症例のコントロールができていて、患者さんに寄り添い時間をかけながら患者さんとともに頑張っている症例にいろいろ学ばせていただきました。豊永先生の発表の中で25年前から月1でメンテナンス受けている患者さんの口腔内がとても衝撃的でした。今までどんなメンテナンスを受けてきたのか、もっと早く豊永先生に出会っていれば・・・メンテナンスをするにしても歯科衛生士としてプロとしてしっかり患者教育を行い、患者さんの口腔内を守る思いを持ち続けることが大切だとこの症例を見て感じました。今回学んだことを日々の診療で活かしていけるよう、そしていつか私も症例を作る日が来るので今から心構えしておきたいと思います。

三宅恵奈

症例発表会は毎年緊張するものですが、年々成長しているなと感じることができます。また日々の診療で疑問に感じていることや勉強不足なことを症例として選んでいるので、発表する側も発表を聞く側もお互い勉強になります。毎年準備は大変ですが、いい学びの場となっています。また今回嬉しかったのは私の患者さんの症例を、院長が講演内容の中に入れてくれていたことです。これは私の目標の一つでもあったので、まず一つクリアできました。次の目標は長期症例です。そのためには、これからも手を抜かずきちんとデータ入力し、規格性のある資料をそろえ、リスクコントロールを確実に行い、長期にわたって患者さんとお付き合いをしていきたいと思っています。今回の症例発表会は、他医院の方の発表もたくさん聞けたので、いろんな意味でいい刺激となりました。日々どのような考え方で診療に取り組んでいるのかがよく理解できましたし、自分たちの医院の進むべき道の再確認にもなりました。今後も症例発表会を通して、自分を振り返り、次の目標を見つける機会としていきたいです。来年は発表する人数が増えると思うので、勉強できる題材がさらに増えると思います。今から楽しみです。

川原淳子

院長のプレゼンは当院のスタッフ達はまた同じことだと思った者も多いと思う。何かを伝え浸透させるためには200回言わなくては伝わらないということを聞いたことがある。医院の理念についても何度も伝えることで浸透していく。
理念、5S、マニュアル、新人育成、これらはどの職業でも必要な事柄であろう。マニュアルなどは理念を達成するための手段だと考えられる。マニュアルがあることで、質の担保もできる。難しいのは易きに流れて現場ルールになった時や、マニュアルに沿ったことが行われていない時、誰がどのような方法で確認し、伝え、改善していくのかということであろう。当院もまだまだではあるがやっと文書でCheck Actionの仕組みが回りだしたところである。発表からきりの歯科も大変な思いをして、作り上げてきたことがうかがえた。きっとこれからもそれを生かしその都度アップデートしながら前へ進んでいくことだろう。きりの歯科の症例発表はどのDHも頑張って難しい症例をコントロールしていること、また患者の背景をよく問診していることに感心した。症例の5年、10年、15年先の結果を見たいと思う。そのデータをフィードバックさせることは患者利益に繋がることだと思う。最後の症例を除いてどの患者も中等度から重度の症例だった。もしかしたら急速破壊性だったのではと思われる方もおられた。ぜひ家族への働きかけも行い、家族単位で口腔の健康を守っていってほしい。

以前診療の質の評価について、聖路加国際病院の福井先生の講演を聞いたことがある。医療の質はストラクチャー、プロセス、アウトカムで評価される。もちろん最も重要なのはアウトカムである。しかし歯科医療ではそれが難しいのでプロセスの評価になる。つまり、医療の質とは根拠に基づいた医療(=EBM)に則った医療をどのくらい行っているかを問うているのである。それではEBMとは何か、EBMに則った医療とは「診療のテーマごとに最も高いレベルのエビデンスを知った上で患者に特有の病状、意向(個別性)や医療現場の状況に配慮しつつ行う診療」だ。抜歯か否かの議論があったが、数年前に聞いたHenry H.Takei (UCLA歯周病科名誉教授)先生の講演を思い出した。その時に抜歯か否かについてはインプラントが出てきたためいろいろな見解があり今HOTな話題であると述べていた。講演の中では、抜くか残すかはDentistとしていくつかのことに基づいている。それは、Literature(文献)、Clinical experiense (臨床経験)、Diagnosis (診断)、Prognosis (予後)、Patient wishes(患者の希望)、Age(年齢)、Medical Status(患者の医学的状態)、Finanse(経済)、などであるとおっしゃっていた。両先生はGapという言葉もよく使っていた。福井先生は、Evidence Practice Gap(エビデンスに基づいた望ましい診療と実際に行われている医療の格差)、Takei先生は患者と我々の間にある、また我々の標準と世界標準のThe Knowledge Gap についてお話されていた。これらのGapをBridge Overすることが大切だとも述べていた。
何が言いたいのかというと、患者の希望は医療の質を左右する一つの因子に過ぎない。患者に迎合することが、必ずしも患者の口腔の健康、アウトカムにつながるものではないと思う。我々は歯科医師、歯科衛生士として患者にエビデンスはもちろんのこと適切な情報を伝え続けることが大切だ。この知識のGAPを橋渡しし、時には説得することはDHの重要な役割でありやりがいだと思う。そして様々なことを考慮したうえで治療方針を立てることが、患者利益につながるのではないだろうか。
最近DH雑誌でもよく出てきているのが、個々の患者のリスクに応じたという言葉だ。少し前まではメインテンスを中心とする歯科医療であったが、これからは個々のリスクに応じた歯科医療に変化してきている。そのためにはそれぞれのリスクファクターを同列に扱うのではなく、その患者の個々のリスクの重みについても注意を払わなければならないと思う。皆が同じ予防プログラムであってはおかしい。担当DHは患者の背景を知り、生活習慣を知り、リスク評価の結果やこれから高くなるリスクを伝えて、それをふまえて実現できそうなホームケアーを提案する。歯科医師や技工師は患者がホームケアーを行うことができるような補綴物を設計し装着する。メインテナンス時にそれを確認し、再教育、再提案を行う。プラーク停滞因子になるCRや補綴物などはたとえそれが自院で装着したものであっても歯科医師に提言し、可能であれば研磨や再製を行ってもらう。診断や治療計画を立てるのはもちろん歯科医師の仕事であるが、受付もDAもDTもDHも歯科医師も同じ患者を担当するプロとして向き合い意見交換しなければならない。そのためには大変ではあるがやはり一生学び続ける努力が必要だ。熊谷先生がよくおっしゃる、「患者がDHなみの知識を、DHが歯科医師並みの知識を」持てばすばらしい。
川原歯科医院の発表は、どのDHも今担当患者を診ている中で困っていること学びたいことをテーマに選んだ。皆プレゼンの見せ方、発表の仕方など以前より成長していてうれしく思った。こういう学習法はPBL(問題解決型学習)でありとても有効な学習法だと思う。DHは様々な資料を通してその問題に関する情報を探した。PBLは探究したことを記憶に残すという点においてはとても優れているそうだ。何より自分で見つけたテーマなら学ぶことも苦にならない。来年の1月にはPBLをよく理解しているDHが来てくれる予定なので楽しみにしている。豊永先生の発表は、MTMに真剣に取り組んでいる様子がよくわかった。また以前より院長らしく頼もしくもなっていた。
症例発表会は、いつも行っている自院だけでなく他院の発表を聞くことで、成長につながっていることを実感する。またそれを生かすことで患者利益につながる。この会が参加したすべての方々の成長の一歩になればとてもうれしく思う。参加してくださった皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。最後に、感想文から駐車場の案内では不手際があったことがわかりました。この場を借りて深くお詫びいたします。

竹原彩香

私にとって2回目の症例発表会が11月9日に行われました。今回も他医院からたくさんの方がお越しになられました。先輩方の発表や他医院の衛生士さんたちの発表を聞くのもすごく楽しみにしていました。まずきりの歯科さんは受付の方から衛生士さんまで発表されました。受付の方からは、5Sについてと理念を掲げることの大切さについての発表がありました。私は川原の5S担当なのですが、5Sの意味と意義を理解できていなかった部分があったのでとても勉強になりました。また、理念をみんなで共有できているのはチーム医療として素晴らしいことだと思いました。衛生士さんからの症例では、口腔内写真・デンタルなどしっかり資料、患者さんの情報・要望が揃っているなと思いました。また、治療計画を院長と一緒にたてたり、患者さんにあった指導をしたりできているなと思いました。三宅さんの発表では、「禁煙させるより1本を吸わせないことが大事」という熊谷先生の言葉を聞いて、小児でのたばこについての指導をしていかなければならないと思いました。より多くの患者さんにたばこの害について伝えていきたいと思います。田村さんの発表では、ブラキシズムで加わる力とか、チェック項目・改善方法などとても勉強になり、臨床に活かしていこうと思いました。山田さんの発表では、私も子育て未経験者で小児矯正部を担当しているので、子供の成長については分からないことが多かったので山田さんのプレゼンを参考に患者さんと接していきたいと思います。赤栩さんの発表では、以前から気になっていた多数歯欠損・過剰歯についてで、今はそのような症例も珍しくないということと、矯正医との連携が大切になってくるのだと改めて勉強になりました。最後に、豊永歯科さんの発表はMTMを始めてからの苦労と1年行って成長した部分やこれからの課題などを明確に発表されていて、以前とは違うなと感じました。また、改めて考えさせられることもありました。今回の症例発表会を通して、真の患者さん利益について考えさせられました。その時に1番いい方法のように思えても、長い目でみるとそうでなかったりするので、しっかりと10年・20年後のことも考えベストな情報・知識を患者さんと伝えていきたいと思いました。もう一つ、ご指摘をいただいたのを活かし来年の症例発表会に臨みたいと思います。

中山真里奈

川原歯科で働くようになって初めての症例発表会でした。他の歯科の症例発表を聞く機会など、まずないのでとても貴重な体験となりました。きりの歯科のマニュアルを使った新人育成は誰が教えても同じで、どんどん改良していける所がいいなあと思いました。また、「5S」の意味が曖昧ではっきりと知らなかったので、知ることができてすっきりしたのと、うれしかったです。他の歯科の方の発表を聞いていて、わからない言葉もたくさんあって、話についていけない部分も多々あったので、自分はまだまだ勉強不足だなあと痛感しました。川原歯科からの発表では、院長、田村さん、三宅さん、山田さん、赤栩さんの発表で、調べるのもまとめるのもとても時間がかかったと思うし、お疲れ様でした。他の歯科の取り組みなども知ることができて、私ももっと頑張らないといけないと改めて思いました。次に参加する頃には今よりももっと知識を身につけてお話についていけるようにしておきたいです。院長のスライドの最後にあった言葉のように、努力すること、継続することを大切にしていきたいです。

坪山郁世

川原歯科の勉強会に参加させていただきありがとうございました。東京に帰ってからも相変わらず熊谷先生が行っているような歯科医院がない現状が続いていますが、川原歯科は去年勤めさせていただいた時よりもパワーアップしているだろうと期待をしておりましたがその通りでした。院長の発表はレビューや一般的な見解に沿っての内容で、しかも目指している方向性がはっきりとしたとても理解しやすかったです。スタッフの発表ではエビデンスを踏まえた内容は去年より科学的であり、かつ患者の未来に向き合った発表でした。長期的に診ているからこそ出てくる問題をくみ取り調べ、次の患者へ繋げていくことを繰り返していくことが臨床に出ている者の責任であると改めて感じました。
また、小児歯科に特化した歯科医院が少ない中、川原歯科の発表には貴重性もあります。今回もデータを蓄積させているからこその発表内容に感動しました。院長に言われたからやるのではなく、自分の仕事に責任を感じているからこそできる内容で、これはオーラルフィジシャン診療所にはよく見られることですが自然とスタッフが行っているのも見ていて気持ちがよく一つのプロフェッショナル性だと思います。また、今回は他医院の発表もたくさんあり聞けたことも良かったと思います。そこの歯科医院での取り組みや問題点をどのように解決しているのかが分かりやすく発表されていたと思います。

かつて、熊谷崇先生が様々なところでご講演されていた時代、熊谷先生の話を理解しきれていない様々な立場の方々が広めてしまった「予防」「メインテナンス」「PMTC」という言葉が一人歩きし、何を予防したいのかブレていて分からない「予防」と何を守りたいのかがはっきりしない「メインテナンス」、本質を理解していない「PMTC」が間違った解釈のまま、キーワードの様に話が進められていたという状態であったことを思い出しました。
それぞれの歯科医院で診療方針や理念、そのためのミッションがあって良いと思いますが、本当に「歯」を守りたいのであれば何をすべきか、もはやワールドスタンダードで分かっている事であります。検査をきちんと行い、患者に分かるように説明し、カリオロジーやペリオドントロジーを理解させ、各リスクファクターを説明し考えてもらう、先ずはここから始めなければ「歯」を守る事ができません。実際、継続的なメインテナンスを行って歯を守っている患者は自分の口腔内やカリオロジー、ペリオドントロジーを理解してホームケアをしています。専門家である我々がまたもや、言葉の意味をはき違えていると違った結果が出るのは明確です。また、医院の診療方針、理念が、そこに来院する患者への診断、診療内容に大きな違いを生むのも明確です。なので、何をしたいのか、そのためには何をすれば良いのか、そのためにスタッフにはどのようになってもらいたいのか、また院長はどうであれば良いのかを誰かの言葉に影響されずにしっかりと考えていきたいものだと思いました。来年は東京で理想の「予防」「メインテナンス」「PMTC」ができていれば、私もまた発表できたらと思います。それまで長くまた大変な道が広がっていますが、院長をはじめスタッフの皆さんのお力をお借りして邁進していきたいと思います。来年も楽しみにしております。皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。

藤川和美

昨年初めて症例発表会に参加してから、はや一年なんだなぁと実感いたしました。昨年の症例発表会の時は、入局直後でみなさんが話される’MTM’だとか、’OHIS’だとか、その他さまざまな専門用語が呪文のようで、せっかくの症例発表も全くと言っていいほど理解できてなかったように思います。それを思うと、今年も完全には理解できないものの、昨年よりは「なるほど!」と理解できるようになったのではないかな…と自画自賛しております(笑) それにしても、県外から来られている先生方も、いろいろ迷いながら、悩みながらMTMのシステムに挑戦されているんだなぁと思うと、がんばってほしいぁと応援したくなりました。私は川原院長や衛生士さんたちがしてきた苦労も詳しくはわからないので、もうできあがっている状態のところにひょっこり入局してきて、何の苦労も感じないまま、毎日の業務だけに必死になっている状態なので、他院の先生方が苦労しておられるのをみて、’川原院長もこんな感じでがんばってきたんだろうなぁ’と思うと、’先生方の目指すべき形にぜひなってほしいなぁ’と応援せずにはいられなくなりました。目標があるってすばらしいですね。みなさん迷いながらもイキイキされているように見えました。次回はぜひ他の医院の方々の症例発表も伺いたいと思いました。

井川志乃

毎年恒例の症例発表会。年々参加医院も増え、他医院の発表者も増え、研修室で行うのも狭く感じるくらいの規模になってきました。今年も渉外が主になって準備が進められ、特に大きなトラブルもなく無事に終えることができました。(豊永先生の遅刻やスライドが映らないといった、ちょっとしたことはありましたが…)今年は、きりの歯科クリニックからの発表者が多かったように思います。その中でも気になっていたのが、受付の方の発表です。主に歯科衛生士が発表する中で、受付という立場でどういう話をするのかとても興味がありました。テーマは5Sについてでした。診察券入れを工夫して患者さんの流れを把握しやすくしたり、物品の在庫棚を使いやすいように整理したりと様々な改善をされたようですが、うちの5Sも負けていないと感じました。普段仕事をしている中で、不具合はその都度早急に改善しているので、それなりに自信があります。しかし、いいなぁと思ったことが一つあります。それは、マニュアルが見やすいことです。うちでいう手順書ですが、重要な箇所は色付けされたりして、とてもカラフルで見やすく感じました。他医院との交流の場が持てる機会は症例発表会以外にあまりないのでとても勉強になり、貴重な時間を過ごすことができました。来年が楽しみです。

田村絢子

今回の症例発表会では川原歯科以外の発表もたくさんあり、楽しみにしていました。このような場で発表するのはやはり緊張もしますが、聞いてくれる人に自分の発表がどのように伝わるのか、何を伝えるか、いろいろ試行錯誤して作っていくので自分にとってかなり良い刺激になると思いますし、作っていくその過程がすごく大切であると思います。症例発表を通して歯科医療について多くの人と考えられる時間は貴重でよい機会です。私達はやはりなるべく若い年齢で来院してもらい、健全な歯を健全な状態で維持していくというのが目標であり、それが一番の患者利益であると思います。そのためにMTMを行い、患者教育を行い、家族来院を促す、医院の中でかなりこの目標に対してするべきことへの意識が統一されていると感じました。患者さんの口腔内だけでなく、全身の健康まで守る気持ちでプロとして働きたいと思います。

山崎泰文

今回の症例発表会では、歯周病専門医の医院における取り組みについて発表していただき、大変勉強になった。今回のサブタイトルは、「歯科医療を考える」であったが、日本人の歯科医院に対する考え方を、“痛くなったら行く所”から、“生涯にわたって口腔の健康を維持するために行く所”というように改革するために、オーラルフィジシャンとしてまだまだ努力していかなければならないと思った。川原歯科医院は、「地域住民の口腔の状況を世界のトップクラスにする」との理念のもと、その実現手段の軸としてMTMがある。手段が有効であるかを評価するために、アウトカムデータに代表される数々のデータがある。時間と費用を費やして、すばらしい治療をしたとしても、すぐに壊れるのであれば、それは我々医療従事者の自己満足に過ぎない。今後も、症例発表会を通して考え方の違う医院の意見を取捨選択し、自分たちの実現手段をより洗練されたものにしていこうと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







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