川原歯科医院 | KAWAHARA Dental Clinic



お知らせブログ


アポロニア12月号

2009年12月12日 | その他

日吉歯科診療所・熊谷崇先生「歯の価値を高める歯科医療の確立」を読んで

本来の歯科治療の目的は、「一生自分の歯で食べる楽しみ、 おしゃべりする楽しみを持ち続けることができるように口腔の健康を維持していくこと」であるはずなのに、今までの歯科医療は、 むし歯や歯周病で問題がおこった場所に「削って、被せて、入れ歯を作る」ことに歯科医療の価値があり、その技術の向上に切磋琢磨してきた。 その結果、日本人の命の寿命は飛躍的に伸びたのに比べて、歯の寿命は30年間変わらず、 多くの歯科先進国では高齢になっても多くの歯が残っているのに対し、日本人の高齢者の大部分は、多くの歯を失ってしまっている現実がある。 歯科医療の本来の目的を達成するために、患者さんや地域住民に対して、 生涯にわたって口腔の健康を守り育てることの価値を伝え(イノベーション) 、 常に患者さんの立場に立って診療室のシステムや環境を整備し、良質の医療を提供すること (マーケティング) が、歯科診療所には求められている。      

感想文

中本祐衣

私自身、歯の価値を知り、考え始めたのは専門学校に入学してからでした。逆を言えば、 専門学校に行かなければ考えることは無かったかもしれません。
「年をとったら歯はダメになってきていずれは入れ歯になるのだろう。むし歯のない人や歯がたくさん残っているお年寄りは稀なのだろう。」 昔はそう思っていました。でも、そうではないと気づくことができたのは専門学校での勉強や実習、 そして川原歯科医院に入局できたからだと思います。
実習にきて初めて知ったMTMについて考えてみると、歯科医療従事者を目指していた当時の私にとってとても魅力的なものでした。 しかしこれは、歯の価値を理解しているという前提があったからかもしれません。初診や再初診の患者さんの主訴からすると、 「かぶせ物がとれた」「むし歯があって痛い」など今日これをどうにかしてほしいと思って来院しているのに、受付が済むとDVDを渡され、 中に入れたかと思うと不快な症状のままでのデンタル撮影やPHOTO、おまけに自費でのサリバテスト…これが終わってようやく応急処置。 患者さんの中には、「今日治してくれるんではないん?」とご立腹な表情をされている方もいて心が折れそうな時もあります。こういう時、 私はすぐ院長や山崎先生、スタッフを頼りにしてしまいます。“自信”がないからです。
その自信の無さの証拠に院長から、「なぜこれをする必要があるのか?」と質問を受けても、「…。」となることばかりです。 作業をこなすことばかりで、理由を考えることが無かったことに気づきました。最近、私の母が初診で受診しました。 診療室では何も言わなかったのに、家に帰ってみると「何でなん?」と質問攻撃が待っていました。わからないことがあっても母なので「ふ~ん」 と済ませてくれることもありますが実際はあってはいけないことです。そこで、母を担当してくれている先輩DHのもと、 勉強させてもらうことにしました。知識・技術・話術など学び、私流をみつけていきたいです。母が来院している時間、 治療部を抜けることになるので迷惑をかけてしまうかもしれませんが、その時間を無駄にしないように頑張りたいと思います。
院長からの「君は根拠を理解すると成長が早い」、先輩DHからの「普通、親は子どもの言うことは聞かないし、親ほど勉強になる患者はいない」 とのアドバイスを忘れずにいようと思います。今の私は川原歯科医院に貢献できていることはありませんが、品質方針を忘れず努力し、 これからにつなげていきます。

戸島絢子

ハイジアの症例検討会に参加したときに熊谷先生の講演を聞きましたがイノベーションという初めて耳にする言葉がすごく新鮮だったことを覚えています。 そして参加していた歯科医院の皆さんも口々にイノベーションとマーケティングという言葉を発していました。 それほど私たちの心に伝わる言葉だったんだなぁと感じています。私が歯科衛生士になる前のことを考えてみると歯科医院は虫歯になったら、 痛くなったら行くところだと、それが当たり前だと思っていました。しかし、歯科衛生士になり今では予防に通うのが当たり前だと思っています。 これは新しい価値に気がついたからです。そしてきっと私だけではなく、 他のスタッフも川原歯科医院に来院された患者さんの多くも今までとは違う新しい価値に気づいています。 初診の患者さんと話をすると本当に自分の歯のことについて知らない、しかも歯医者に通いながらも歯が無くなり、 どうしたら歯が残るのか知らされていないという現実…入れ歯になると聞いてびっくりする患者さんも多く、 もっと早くに気づいていればと思うことばかりです。そう考えると私たちの歯科医院は患者さんや地域の人たちに新しい価値を伝え、 真の患者利益を提供する責任があると強く感じます。そしてまたそのような歯科医院が日本に増えることを願います。

兼本奈津美

正当な価値を認識してもらうには、初診段階が非常に重要とありますが確かにそのとおりだと思います。 初診でおこしになった患者さんがなんで治療じゃなくて先に掃除なの?とよく疑問に思う言葉や態度を見ることがあります。 私もたまにいわれることがありますが院長みたいにうまく説明ができず患者さんの心をつかむことができません。 院長が話をするとだいたいの患者さんは納得しておこしになってます。 私は一番院長の話を聞くチャンスがあるのでしっかり聞いて自分でも説明できるようになりたいしそれに患者さんも納得していただける説明ができるようになりたいと思います。 こういうしっかり初診の段階で心をつかむことができた人は必ず口コミで他の人にこの歯医者はこういう考えでしっかり自分の生涯にわたってのことかんがえてくれてるからいいとつたえるはずです。 この前初診でおこしになった方でここが予防してていいと聞いたのできましたという方がいました。 治療でなく予防できてくれたことがすごくうれしく思いました。そして、ここの価値を伝えてくれてる人がいることにもうれしく思いました。 価値観を共有できず帰られる患者さんもいますが、 価値を共有できた患者さんをまずは一番に考え予防がだれだけ大切かつたえてもらえたらなと思います。 私は価値を実感しているつもりですがうまく説明はできないので今が一番チャンスだと思うのでしっかり院長の話を聞いて吸収したいなと思います。

春日早紀

歯科医療といえども経営が成り立たなければ患者利益を生み出している歯科医院でも崩壊していくという様に、 今の不景気な世の中に対しても痛切に感じたメッセージです。 イノベーションをブレずに行う高度な技術と人間性を持った歯科衛生士が必要である。 市場が拡大するには大幅な年数が川原歯科医院にはまだまだ要すると感じているため、 方向性や患者との良い距離感を保ちコアな患者さんが着実に増える様に仕事に対する考え方も交通整理していこうと思います。

伊庭裕子

熊谷先生の話は、常に進化し、変化し続けているけれど、軸になっている部分が決してずれる事がなく、 それが地域の人達や同じ歯科従事者に支持される理由なんだと思いました。初診患者のうちの8割の希望に沿うのではなく、 たった2割でも共感してくれた患者さんの為に、本当に患者さんの利益になる方法を貫き通すのは本当にすごいと思いました。 患者さんや地域の人達に対する熱い想いは、いつか伝わり、そこからまた違う人達へと伝わり大きな効果を生むんだなぁと思いました。 誰かの為に一生懸命に取り組む事は本当に素敵な事だと思いました。その事を心に置いて日々の業務に取り組みたいと思います。

大久保弘恵

今の日吉歯科診療所が大きくなったのは最初からではなかったということと、 予防のことやメディカルトリートメントモデルが浸透していない患者さんに説明をしていくのはほんとうに大変だったのだろうと思った。 周りからいろいろ言われようと、自分の思っていることを曲げないということは難しいと思う。でも、 その結果多くの患者さんに指示されているのはすごい。川原歯科医院も多くの「コア顧客」ができるといいと思った。

西岡千華

この文章を読んで気にかかった部分が1ヶ所あります。それは『脱落した8割の部分を意識して、方向性を曲げていたら・・・』 と言う文章です。なぜこの部分がひっかかったかと言いますと、 川原歯科医院で受付をするようになり痛みがあり川原歯科医院を受診希望されている患者さんに対し、 DVDの閲覧や初診の検査を拒否される患者さんを断る事に抵抗があったからです。痛みがあり川原歯科を受診希望されているのだから、 例え方向性があっていなくとも診察してあげたいと思う気持ちが強かったからです。 患者さんとのトラブルを避けたいと思う気持ちも凄く強かったですし、 なにより痛みがある患者さんを助けてあげたいと思う気持ちが強かったです。しかし、 実際の所は方向性があわない患者さんは川原歯科医院の方針に理解を得ていない為、途中で脱落してしまいます。
今考えると熊谷先生の考え、院長に連いて行って良かったと思っています。例え私が受付でトラブルを起こしたとしても、 院長は私を責める事はありません。起こったトラブルに対し冷静に対処し、私の話を聞きアドバイスをくれます。 私自身も1回失敗をすると自分なりに勉強し次また同じ事を繰り返さないようにと考えます。話がそれてしましましたが、 現在の川原歯科医院があるのは変わらない方針を持ち続けてきた院長がいたからだと思いますし、方針に対して副院長・山崎先生・そして、 川原歯科医院のスタッフが同じ価値観を持ち今日までやってきたからだと思います。 これからも患者さんにたくさんの支持を得られるよう明確なビジョンの下にぶれない方針を持ち患者さん満足を向上させ続けれる川原歯科医院でありたいとこの文章を読み思いました。
また、私自身も自信を持ち、患者さんとのトラブルを恐れる事なく方針を伝えて行きたいと思いました。

山田沙由梨

今、川原歯科医院は日吉歯科と同じような目標に向かって日々の診療に取り組んでいます。もし、 熊谷先生が30年前に初診患者数のうち8割の部分を意識して方向性を曲げていたら、今のこの診療室を築くのはもう少し先だったのだろうか、 また、今も治療中心の処置をしていたとしたら、私は日々何も考えずにただアシスタントの仕事をしていたかもしれないと思うと、 熊谷先生が方向性を曲げなくて本当に良かったと思いました。何年後か何十年後か、いつか、 歯科医院が足りなくなるぐらい日本でもメインテンスの患者さんでいっぱいになるそんな時代が早くやってくればいいのにと思います。まずは、 美馬町がそうなるように、頑張ります。

大倉夕佳

川原歯科に勤めはじめて二ヶ月ほどですが、この二ヶ月の間に院長をはじめ、スタッフから何度も熊谷先生の名前を聞きました。 この文を読んで、だいたい院長が話してくれている内容で、書いてることが難しいなと感じながらもすんなりと納得できました。 一生自分の歯で食べ、話すことができることが本当の患者さんにとっての願いであると思うし歯医者側もそうだと思います。この二ヶ月、 はじめはここまでするんだとか驚きととまどいでしたがだいぶ慣れてきてサリバの説明もまずまずできるようになりました。 できるようになったのはこの川原歯科のビジョンにだいぶ洗脳されてきたからかなと思います。これからこの川原歯科のことを知り、 理解できたらもっと患者さんに対して自信もって対応できるかなと思います。

大西智美

日吉歯科や熊谷先生のお話はよく聞いていたのですが、熊谷先生が書かれた文章を今回初めて読みました。そして「あぁ! 院長が言っていたのはこのことだったのか」と思いました。私は川原歯科に入ってすぐの時は、 MTMに沿っての治療は患者さんにとってめんどくさいものなのではないか。と思っていました。実際私の周りの人に来院を進めた時も 「すぐに治療をして欲しい」という声を聞くこともありましたし、 私自身がメインテナンスの重要性に気付いていなかった為強く勧めることもできませんでした。しかし、 今は自分自身MTMに沿っての治療を受け、少しずつですがメインテナンスの重要性を理解してきているつもりです。だから、 今は美馬市民の口腔の状況を世界のトップクラスにするという目標に価値を見いだしてくださる患者さんの為に診療できたらいいなと思いました。 『脱落していく8割の部分を意識して、方向性を曲げていたら現在の日吉歯科はあり得ない』川原歯科にも言えることだと思います。 今メインテナンスで来院してくださっている患者さんの為にも、しっかりとした目標と方向性を持ち診療していくことが大切なのだと思います。

藤本恵奈

川原歯科医院のブランドも少しずつ確立できてきていると思います。しかし、もっと当院の取り組みを知ってもらう必要があると、 最近よく思います。そのためには、自分の伝える力をみがくことが大事だと感じています。より多くの方に歯の大切さを知ってもらい、 メインテナンスを受けてもらえるように自分にできることを精一杯していきたいと思いました。

吉永あゆみ

この文章を読んで、本当に初診段階が重要なんだと感じました。日吉歯科診療所も、はじめは8割が脱落したけれども、 イメージターゲットを明確に絞り込んで、 8割に合わすのではなくて残りの2割を確実に育てていくことで成功したと書いてあった事に驚きました。川原歯科に通っている患者さんは、 私より意識が高い人もたくさんいると思います。そういう人たちを育てていく事が成功に繋がるんだなと思いました。また、 高いレベルの診療を維持するためにはスタッフが価値を実感していなければならないとも書いてありました。私はまだまだ意識が低く、 まわりの人に重要性を伝えていくことがうまくできないので、これから勉強して、まずは自分から、 そして自分の周りから意識を変えていけるように頑張りたいと思いました。いつか、 美馬市も歯科医院にメインテナンスに通うのがあたりまえな未来がくればいいなと思います。

赤栩美穂

先日、日吉歯科を見学し、実際に高付加価値の診療体制を感じることができました。イメージターゲットは絞り込みが肝心です。 なにもかもに底上げをしていたら、医院のブランド化は遠い道のりになるでしょう。イノベーションしていくためには、 顧客の信頼を得ることが大切だと思いますが、医院内においても、スタッフの仕事に対する付加価値を高める必要性があると思います。 そのために、できることは、良質の医療を提供できるよう、常に勉強をしていくこと。そして、 健康になる幸せを地域に伝えていくことが大切です。ブランド化にあこがれるのではなく、今は真の医療を追及していきたいと思いました。

川原淳子

川原歯科医院でも日吉歯科診療所のシステムを取り入れて、スタッフ皆で歯科医療のイノベーションと、マーケティング(価値の創造) を行ってきました。その結果少しづつイメージターゲットが増えて現在のメインテナンスシステムの成果がでています。 これからはもっとMTMのレベル、質を上げて、価値を高めることが必要だと考えます。また、 イノベーションも医院のスタッフだけでなく患者さんにも伝え続けていくことが必要です。そのために今年の目標であった地域啓発活動、 院内セミナーなどは、引き続き力を入れていき、患者さんのイノベーションを実現することが大切です。 それを続けていって何年いや何十年がたったときに、人々が生涯にわたって口腔の健康を維持し、健全な機能を全うできるのでしょう。 そうなった時に真の患者利益を追求した診療所だといえるのだと思います。それを目指して日々前進していきましょう。

山崎泰文

今まで、早期発見・早期治療、削って、埋めて、かぶせて、入れ歯を作ることが歯科医療だと思われていた。恐らく、 多くの歯科医療従事者も、そう考えていたに違いない。削ってしまった歯はもう元には戻らない。 削って埋めただけでは決してう蝕や歯周病が治ったとは言えない。う蝕や歯周病の原因であるバイオフィルムを破壊することが、真の治療である。 患者さんは、「痛いところだけ治療して欲しい」という方もいるが、その深層には「一生、自分の歯で食事をし、話がしたい」 という心理が必ずある。われわれは、真の歯科医療従事者として、生涯にわたって口腔の健康を守り育てることの価値を、 一生訴え続けていきたい。この方針を理解してくださる患者さんに対して、最高の医療を提供していくために、常に成長し続けていきたい。

 

 

 

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