川原歯科医院 | KAWAHARA Dental Clinic



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症例発表会 2013 抄録

2013年11月19日 | 研修会

① アスペルガー症候群について (山田 沙由梨)
2009年10月1日から小児矯正部がスタートし、同時に1台のチェアーを担当するようになって4年が経ちました。この4年間でたくさんの子どもたちに出会い、その子どもたちに歯科衛生士として成長させてもらったと思っています。現在、アスペルガー症候群をもった男の子を担当していますが、コミュニケーションやカリエスリスクコントロールにとても苦労しています。この症例を通して「患者を知る」ということを学びました。今回、アスペルガー症候群について調べたことや、その男の子に関わっていくなかで感じたことなどについて発表します。

② ペリオ・エンド症例 (大倉 夕佳)
成人予防部として丸4年がたち、担当患者数もようやく500人を超えました。何年たっても何人担当しても新たに気付かされることやまだまだ知らない事だらけです。今回症例を作成した患者さんは私が予防部に配属してからすぐに初診から担当させてもらっている方です。この方はメンテナンスに移行して3年たちますが、メンテナンスの間に起こった局所的に深いポケットを歯内療法(エンド治療)で短期間での改善を獲得ができました。この時私はDrの診断にてエンド由来の病変であることを知りました。改めて歯内疾患と歯周病の関係を調べてみたいと思うきっかけになった症例です。

③ インプラント周囲病変からインプラントを守るために (坪山 郁世)
インプラント症例が増えています。インプラント成功とは長期的な使用が実現できたのかどうかだと思います。しかし、明らかにそれの達成とはかけ離れたケースを目にすることも残念ながら多くあります。インプラント専門医院でなくてもこのような患者が来院する可能性も含め、我々も知っておくべきことが多くあると思います。今回はメインテナンスを担う歯科衛生士として何を知っておくべきか、また何を理解し行うべきなのかを科学的な根拠をもとに発表したいと思います。

④ SRPの効果と限界 (田村 絢子)
歯科衛生士にとってSRPは日常的に行う大変身近な処置です。そんな歯周治療の要ともいえるSRPですが、一度はその技術に不安を抱き、悩んだ経験があるのではないでしょうか。私自身も現在、様々な疑問や不安を抱きながら歯周治療の経験を積んでいる最中なのです。川原歯科医院では、ほぼ全ての患者さんに初期治療として成人予防部の衛生士が歯周治療を行っています。メンテナンスに移行後も状況に応じて再SRPを行う場合もあります。初期の歯周炎から重度歯周炎まで様々な患者さんの歯周治療を行っていますがSRPだけでどこまで対応できるのか?今回、症例を通してSRPの効果と限界について調べたこと、学んだことを発表したいと思います。

⑤ リスクコントロールの重要性 (藤本 恵奈)
今回の症例は、幼少期からメンテナンスで来院しているにもかかわらず、カリエスが発症し麻抜にまでいたってしまったケースです。今後同じことを繰り返さないため、自分への戒めとするためにこの症例を選びました。現在当院では、個人のう蝕リスクを知るために、唾液量、唾液の緩衝能、ミュータンス菌の数、ラクトバチラス菌の数、飲食回数、プラークの蓄積量、フッ素の使用状況などを調べる唾液検査を実施しています。今後さらにリスクコントロールを強化するために、年齢によって異なるう蝕の好発部位について調べたことと、これからのメンテナンスの課題と対策について発表します。


⑥ 禁煙とメンテナンスによって安定した重度歯周炎の10年経過ー現在歯数と喫煙の関係 (春日 早紀)
喫煙は歯周病最大の環境リスクファクターであり、発症、進行、治癒の低下に大きく関与していることが報告されている。本症例においては、全顎的に重度の骨欠損を伴う進行した侵襲性歯周炎において、包括的な歯周基本治療を行った。同時に喫煙習慣のある本症例患者に禁煙誘導を行い、メインテナンスによる歯周デブライドメントと徹底したセルフケアを継続したところ歯周組織の安定がはかれた。本症例とともに非喫煙者と喫煙患者現在歯数との比較を行い、現在歯数と喫煙と禁煙との関係を報告する。

⑨ アレルギーを持つ患者さんへの対応 ~診療の中で気を付けたいこと~ (伊庭 裕子)
私は、川原歯科医院に入局して9年目になります。受付や滅菌の仕事を経て、現在は治療部で院長のアシスタントを行っています。日々の診療の中で、患者さんの全身状態を把握しておくことも私たちアシスタントの仕事の一つでもあります。様々な全身疾患の中でも、花粉症など何らかのアレルギーを持つ患者さんがとても多いと以前から感じていました。私自身もスギやヒノキ、ブタクサなどにアレルギーがあり、私の周りにもアレルギーが全くない人の方が少ないと感じるくらいです。花粉症だけではなく、ありとあらゆる物に対して起こるアレルギー、そして注意しなければいけない事等を調べました。

⑩ カリエスフリーの育成に向けて~今後の課題~ (赤栩 美穂)
私たちの診療所では、ひとりでも多くの子どもたちをカリエスフリーに育てることを目的として日々診療を行っている。現在私が担当している0~15歳の子どもたちの患者数は684人で、そのうち歯科医院へ定期的に来院をしている患者数は575人。初診時にDMFTが1以上あった患者数は48人。定期的に来院をしている中で新たなう蝕が発生した患者数は34人。その中で10人にエナメル質形成不全が原因で充填を行った。今回、エナメル質形成不全症例を調べてみて、さまざまなことを分析した。カリエスフリーの子どもたちをひとりでも多く育てていくためには、私たちにできることは何だろうか。これからの課題について考えてみたいと思います。

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